Apple AirPods Pro を数か月使って感じたレビュー

AirPods Pro レビュー

Apple AirPods Proを購入し、数か月使用したので実際に使って感じたレビューを書いていきます。

Apple AirPods Pro のレビュー

AirPods Pro レビュー

AirPods Pro を実際に使ってみて感じた良し悪しまとめ

良かった点

  • ノイズキャンセルはやはり凄い(ホワイトノイズも皆無)
  • 着け心地がすこぶる良い(装着感が無くて軽い)
  • 外部音取込モードはイヤホンを着けていないようなもの

残念だった点

  • 値段が高い
  • 人の話し声や高い音に関してはあまり遮音されない
  • 音質は普通。良くはない、フラットな感じで低音/高音はあまり鳴らない。

AirPods Pro を購入した理由

例にもれずコロナ禍におけるテレワークが大きな理由でした。

僕はパートナーと二人で暮らしていて、仕事をできる場所が一部屋しかないため、同じ部屋で仕事をしています。2人で仕事をしているので、パートナーのzoomやハングアウトなどのテレビ会議の音が気になって仕事に集中できないことが大きなストレスだったため、ノイズキャンセルイヤホンの購入を考え始めました。

もうひとつの理由は、資格勉強を始めるにあたって、勉強への集中力を上げたいことでした。これもパートナーが家にいる時間が多く、カフェなどにも行きにくい状態なので、パートナーのかき鳴らす動画の音や生活音のストレスを少しでも減らしたいがために購入を決めました。

元々は、ノイキャン性能が非常に高いといわれるSONY のWH-1000XM3 を買おうと考えていました。しかしお店で試聴・試着してみた結果、ノイキャン性能や音質には大満足だったのですが、ヘッドフォンのため耳回りが蒸れたり、長時間装着した時の重さが気になってしまい、着け心地の軽いAirPods Pro に切り替えました。

AirPods Pro の良かった点

AirPods Pro のノイズキャンセルはやはり凄い

AirPods Pro のノイキャン機能の凄さは、たくさんの人が言及されているので、実際に感じたことなどを書きます。

使ってみた感想を端的に言うと、外音が気にならないぐらいまで収束する感じです。「近くの音が遠くで鳴っているように聞こえる」に近いです。
空調とか車の音など定常的に聞こえてくる音に対しては、ノイズキャンセル機能が特に効きます。正直、全く聞こえないくらいです。大きな音は遮音できないけど、少し離れたところで鳴っているくらいにまで低減してくれる。

もう一つ特筆すべきは、ノイズキャンセル機能を使ったときに、ホワイトノイズがほとんど聞こえないことです。そのため、ノイズキャンセリング機能をオンにして、音楽を鳴らしていない(無音)状態で使用にすることに向いています。耳を塞ぐような圧迫感の少ない耳栓といった感じで使えます。

正直なところ、音楽を聞くためというよりは、ほとんどこの使い方をするために買いました。そのため、ノイキャン性能については満足しています。

着け心地がすこぶる良い

AirPods Pro を購入した大きな理由の一つです。

AirPods Pro を購入する前からワイヤレスイヤホンを使用していましたが、一般的なカナル型イヤホンで長時間着けていると耳に疲労感があるというか、イヤホンの重みにちょっとしたストレスを感じていました。

AirPods Pro の装着感はめっちゃ軽いかつぴたっと耳におさまる感じです。従来のカナル型の耳の内部にべたっと固定される感じではなく、空気の圧力でぴたっとひっつく感じです。言葉で伝えづらいですが、カナル型なのにすごく軽い着け心地です。なので、数時間つけていても、ストレスをほとんど感じず、着けているのも忘れているほどフィットします。特に勉強している時には効果を発揮してくれます。装着感に関しては、今まで着けたイヤホンの中でもトップかもしれません。

外部音取り込みモードはイヤホンを着けていないようなもの

AirPods Pro には、アクティブノイズキャンセリング・外部音取込・モードオフの3つのモードがあります。外部音取込モードが、ほんとにイヤホンを着けていないような感覚に陥ります。外の音が凄く自然に聞こえ、自分のしゃべる声もイヤホンを装着していないような音に聞こえます。ほんとに自然。

カナル型イヤホンの場合、耳栓のようになるので外の音が聞こえにくくなりますが、AirPods Pro は多少隙間ができるように設計されているのか、 外向きと内向きのマイクが機能し、イヤホンを着けていない状態にかなり近くなります。

本来は、外で危機を察知したり、アナウンスなどを即座に聞くためのものだと思いますが、音楽を流し聞きしながら、人と普通に会話することが自然にできます。

AirPods Pro の残念だった点

AirPods Pro レビュー

Apple 製品は高い

Apple 製品はやっぱりこれにつきます。もちろん製品のクオリティは非常に高いです。

AirPods Pro は税込30,580円なので、(少なくとも僕にとっては)とりあえず買ってみようと思える金額ではないです。値下げも新製品が発売されるまでは無いでしょうし、Apple Care に入れば34,000円程度になります。

ワイヤレスイヤホンは使うほど、バッテリー消耗によって使いものにならなくなるので、それに3万円超えか。。。と貧乏性の僕は考えてしまいます。そのため、バッテリー交換や踏んで壊してしまうことを見越して普段は入らないApple Careにも加入しました。購入から2年後までにバッテリーが80%未満に低下していれば、交換を行えます。

人の話し声や高音に関してはあまり遮音されない

これ個人的には大きな誤算だったのですが、近くでしゃべっている人の声は、あまり遮音されません。少しだけ離れて聞こえる感じになりますが、ほとんどアクティブノイズキャンセリングの効果は無いように感じます。

安全性を考えて人のしゃべる声はノイズキャンセルしないようになっているのかもしれないですが、AirPods Pro を買う大きな動機になっていた人の話し声を遮音することはほとんど達成できませんでした。また中~低音に対してノイズキャンセルはよく効きますが、高い音に関してはあまり効かない印象でした。

加えて、車の颯爽と流れていく音などは聞こえなくなりますが、トラックのドォーという低い轟音は結構聞こえてくるし、工事音などは結構遮音できない感じです。少し遠くで鳴っているような感じにはなります。

しかし、流れている音楽や動画の音はかなり消えるので、満足はしています。

はっきりいって音質は普通

AirPods Pro の音質は正直いって良くないと思います。

同価格帯のワイヤレスイヤホンと比べるのは言うまでもなく、以前に5,000円で購入したワイヤレスイヤホン、Anker Soundcore Liberty Neo と同等かそれ以下のように感じています。Anker はちょっとドンシャリ気味なので僕の聞く音楽にマッチしているだけかもしれません。

AirPods Pro は癖のないフラットな音ですが、低音や高音は正直物足りない感じでした。音の解像度も微妙な印象です。音楽を良い音で楽しみたいという人は、他の製品を買った方が幸せになれると思います。

しかし音楽をしっかり聞くために買ったわけではないので、そこは割り切って使っています。少なくともラジオを聴きながら作業をしたり、音楽を流し聞きしながら作業するにはすこぶる良い製品だと思います。また勉強するときは、ノイズキャンセルだけ機能させ、無音で使用しています。

テレワーク中には、AirPods Pro でよくPodcast を垂れ流しながら仕事をしていました。AirPods Pro は装着のストレスが少ないので、ずっと装着しながら音楽を流し聞きしながらの作業や勉強をするには向いてると思います。

余談ですが、Podcastでは特に歴史をポップに深堀して話してくれるコテンラジオをよく聞いていました。これがほんとに面白いのでおすすめです。以前誰かが「ラジオは、動画や文章よりリスナーに親しみを抱かせやすい」と言ってましたが、ほんとにその通りだなと実感しました。なんとなくラジオの話者と親しい間柄になったような気になります。ラジオにハマる理由がわかった気がします。

まとめ

AirPods Pro を実際に使ってみたレビューでしたが、人のしゃべる声をあまり遮音できないなどの不満点もありますが総じて満足しています。特に勉強するときには、雑音からのストレスがかなり軽減されて集中モードに入りやすいので、少しの音が気になる人にはおすすめです。

ちなみに僕は、Android スマホを使ってAirPods Pro を使っていますが、接続や設定に関しては、他のワイヤレスイヤホンに比べて使いにくい部分はありませんでした。もちろん、Apple 製品(MacBook Pro・iPad)との接続や操作感はAndroid より使いやすいです。そうはいっても、Anker のワイヤレスイヤホンは機器を切り替えるときには、接続を一度切らないと切り替わらないのですが、AirPods Pro はWindows や Android 機器であっても接続切替が簡単なので便利です。

またApple は、WWDC 2020 で、2020年秋にAirPods Pro の大型アップデートを行うと発表しました。

Apple WWDC2020 AirPods Pro
画像:Youtube WWDC 2020 Special Event Keynote

Apple 製品間の自動ペアリング切替や、立体的なサラウンド音声を楽しめるようになるらしい。 ダイナミック・ヘッドトラッキング というものにも対応し、頭の方向を感知し、音の定位が追随してくれるシステムもアップデートで追加される予定です。没入感の高いVR などにも連携して応用が効きそうで、Apple はもうiPhone ではなくて、XRやウェアラブル系の製品に舵を切っているんだなと思わずにはいられないですね。

追記

2020年9月に、iOS/iPadOS 14 に合わせてAirpods Pro に空間オーディオ機能が追加されました。特に期待していたわけでもなかったんですが、これめちゃくちゃ凄いです!!

Apple TV で対応の映画を見てみたんですが、本当に映画館かと思うぐらいの音です。周辺音が自分の周りで鳴っていて、画面から声が聞こえてきます。比喩じゃなく本当に。

今後Netflix やアマプラなどの動画サービスも対応すると思うので、映画などの映像作品を見るときには映像への没入感が物凄く高まりそうです。